「二兎を追う者は一兎をも得ず」という、ことわざを知っていますか?
二つのものを同時に追いかければ、結局どちらも手に入らない。そんな意味のことわざです。
これを初めて聞いたとき、私はこう思ったんですよ。
二兎を追った者だけが、二兎とも得るチャンスがあるんじゃないか。って。
好きな仕事をしたいし、できることなら家で仕事がしたい。
最初から「どちらかを選ばなきゃ」と諦めるのではなく、どうすれば両方を手に入れられるかを考えて行動すれば、どちらも叶うのでは…?
| この記事でわかること: ・エンジニアが家で仕事をする選択肢 ・家で働くエンジニアが得るものと失うもの ・エンジニアが家で仕事を続けるためのコツ ・当社のエンジニアの働き方 |
働く場所も、働き方も、自分で選ぶ。
そのために知っておきたいことを、この記事にまとめました。
エンジニアが家で仕事をする選択肢
「家で働く」という選択肢は、いまどれくらい現実的なのでしょうか。まずは公的なデータで全体像を確認し、そのうえで、当社がどんな形を選んでいるのかをお伝えします。
データで見る「家で働く」の現在
国土交通省の「令和7年度テレワーク人口実態調査」によると、雇用型就業者のうち、これまでにテレワークをしたことがある「雇用型テレワーカー」の割合は全国で25.2%です。
この数字はエンジニアだけを対象にしたものではありませんが、場所に縛られずに働くことが、選択肢のひとつになっていることは読み取れます。
Daiが選んだ「家で働く」のカタチ
当社は、京都本社と東京オフィスがありますが、日々の業務のために通勤しているメンバーは一人もいません。
北海道から沖縄まで、全国各地に住むメンバーがオンラインで一緒に働いています。「会社が京都にあるから京都に住む、京都で仕事をする」という働き方ではないんです。
住む場所と働く場所を切り離して、自分の暮らしに合わせて働く。
当社では、この働き方を在宅勤務やテレワークではなく「コーラルワーク」と呼んでいます。
場所を表す言葉ではなく、自分だけでなく他者や環境も意識した働き方でありたい、という代表のシュワッチさんの思いが込められています。
それが、当社が選んだ「家で働く」のカタチです。
家で働くエンジニアが得るもの
家で働く一番の魅力は、自分で決められる範囲が広がることです。
ここではさらに具体的に、エンジニアが家で働くことで何が変わるのかを見ていきます。
通勤時間が、自分の時間に変わる
家で働くと、まず大きく変わるのが「通勤」です。
電車に乗る必要も、渋滞に巻き込まれる必要もありません。
たとえば、往復2時間かけて通勤していたとしたら、その2時間を仕事以外のことに使えるようになります。
朝にゆっくりコーヒーを飲む。
家族と朝食を食べる。
仕事が終わったら、すぐに夕食の準備をする。
運動したり、趣味の時間に使ったりする。
通勤していた時間が自分のための時間に変わることは、家で働くことの大きな変化のひとつです。
住む場所を自分で選べる
家で仕事ができるなら、「会社に通える場所に住む」という条件も必要なくなり、住む場所を自分で選ぶことができます。
当社のメンバーも、北海道から沖縄まで、日本各地に暮らしています。
仕事に合わせて住む場所を決めるのではなく、自分が暮らしたい場所を選び、その場所から仕事をする。
家で働くことは、そんな選択肢もつくってくれます。
暮らしとの融通が利く
家で働くもうひとつの魅力は、仕事と暮らしの距離が近くなることです。
たとえば、子どもの急な体調不良や休園。
出社する働き方なら、「今日はどうしよう」と頭を抱える場面でも、家で仕事をしていれば対応しやすくなります。
当社でも、保育園が突然休園になったメンバーが、今日は子どもと一緒に仕事をする、と元気に連絡をしてくれたことがありました。
シュワッチさんのブログには、この受容力こそがコーラルワークの真髄ではないか、とあります。ミーティング中に子どもの声が入っても、当社ではむしろ良いことだと捉えているんです。
もちろん、子どもの面倒を見ながら仕事をすることが、いつでも簡単なわけではありません。
それでも、「家族の事情がある=仕事ができない」とならず、その日の状況に合わせて働き方を調整できることは、家で働く大きな価値でしょう。
家で働くエンジニアが失うもの
得るものがあれば、失うものもあります。
ここを知らないまま選ぶと、入ってからのギャップにつながってしまうので、包み隠さずお伝えします。
雑談と人の気配
出社していれば、隣の席の「今日ちょっと元気ないな」に気づけたり、仕事とは関係ない話をしたりすることがあります。家で働くと、こうした会話がごっそり消えます。
もちろん、Slackやオンラインミーティングでコミュニケーションは取れます。当社でも、毎朝アサカイ(朝会)で全国のメンバーが顔を合わせる機会を取っています。
しかし、シュワッチさんがブログでも書いているとおり、北海道・沖縄・京都から同じ時間に朝会を始めても、「コーヒーの匂いはしない」んです。
画面越しに顔は見えているのに、気配までは届かない。
だからこそ、フルリモートでは必要なことを自分から言葉にすることが大切です。
歩く量と体を動かす機会
通勤がなくなると、強制的に歩く時間もなくなります。気づけば、1日の歩数が玄関とトイレの往復だけ、なんてことも…。
そんな、家で働く人の悩みにも使えるのが、当社の「健康促進費」です。メンバーが心身ともに健康を保つための活動やモノの購入に対して、月3,000円を上限に補助しています。
対象は意外と幅広く、フィットネスジムの会費、ラウンドワンのようなスポーツ施設、温泉・サウナの利用料などが認められます。
実際に、家族で温泉に行ったときに自分の分の利用料だけを申請している、という社員の声もあります。家で働く時間が長いからこそ、動く機会を自分でつくれる仕組みがあるのは心強いです。ほかの制度も、福利厚生をまとめた記事で紹介しています。
エンジニアが家で仕事を続けるためのコツ
得るものを守りながら、失うものを補う。
エンジニアが家で仕事を続けるために意識したい3つのポイントを紹介します。
1. 休憩を予定に入れる
休憩は、後回しにせず先に予定へ入れておく。それが、家で働き続けるための自己管理のひとつです。
エンジニアの仕事では、コードを書いたり、画面を見ながらデバッグしたりと、パソコンに向かう時間が長くなりがちです。
「集中できているから、もう少し続けよう」と思っているうちに、気づけば数時間経っていた……ということもあるでしょう。
厚生労働省のテレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドラインには、自宅で働く人が作業環境を確認するためのチェックリストが付いています。その中には、作業中に水分補給や休憩を取れる環境になっているか、体操やストレッチを行える空間があるか、といった項目があります。
ただ、環境が整っていても、実際に休むかどうかは自分次第です。「休憩できたら休む」ではなく、あらかじめカレンダーに休憩の時間を入れておきましょう。
2. 今日のゴールを先に言葉にする
仕事を始める前に、その日のゴールを言葉にしておく。それだけで、家での仕事は組み立てやすくなります。
「今日はここまで終わらせる」
「この機能を実装する」
「この課題について結論を出す」
これは公的なガイドラインで決まっていることではなく、当社の考え方に近い習慣です。当社では、場所を選ばず働ける一方で、自分で考えて動き、成果に向き合うことを大切にしています。
「何時間働いたか」だけではなく、「今日は何を前に進めたか」。そこに意識を向けると、家での仕事も組み立てやすくなるのではないでしょうか。
3. 詰まったら、早めに声を出す
自分で考えることと、ひとりで抱え込むことは別です。詰まったら、早めに声を出しましょう。
「ここで詰まっています」
「この方法で合っているか確認したいです」
「こう考えたのですが、どう思いますか?」
と共有するだけでも、状況は変わります。
家で仕事をしていると、「ちょっと聞けばすぐ解決すること」を、ひとりで長時間悩み続けてしまうことがあります。
特にエンジニアの仕事では、エラーの原因を探したり、実装方法を考えたりしているうちに、時間だけが過ぎてしまうこともあるでしょう。
フルリモートだからといって、ひとりで仕事を完結させる必要はありません。必要なときに人を頼ることも、家で仕事を続けるための大切なスキルです。
Daiのエンジニアは、こんなふうに働いています
ここまでは、家で働くことの一般的な話と、当社の考え方をお伝えしてきました。
最後に、当社のエンジニアが実際にどんな環境で働いているのかをご紹介します。
全国から、自社サービス「Bカート」をつくる
当社は、BtoBの受発注業務をEC化するSaaS「Bカート」を、自社で開発・提供しています。求人記事の公開時点で、導入企業は2,500社、発注企業は延べ135万社にご利用いただいています。
では、そんな環境で働くエンジニアは、実際にどんな変化を感じているのでしょうか。
Daiで働くエンジニアの声
前職は受託開発の現場で、客先に常駐して働いていたデータエンジニアのおーいさん。入社して一番変わったのは睡眠時間だそうです。
日中に眠いと感じることがほぼなくなり、頭が冴えた状態で仕事ができている、と話しています。さらに、朝夕に2〜3時間ほど、愛犬の散歩に行けるようになりました。前職のハイブリッド勤務のままでは、絶対にできなかった働き方だと言います。
当社は、出社を前提としないフルリモートです。だからこそ、睡眠や散歩のように、暮らしのために時間を使う選択がしやすくなります。詳しくはおーいさんのインタビュー記事をご覧ください。
自分の環境に投資できる制度
家で仕事をするなら、自分が働く環境も自分で整えていく必要があります。
当社では、全社員を対象に次の月次補助があります。
- 文化・教養費:月1万円まで
- 図書費:月1万円まで
- 健康促進費:月3,000円まで
- お菓子代:月2,500円まで
さらに、最先端のIT機器に触れて成長してほしいという想いから、業務関連デバイス補助費という制度もあります。
「会社から与えられた環境で働く」のではなく、自分に必要なものを考えて選ぶ。当社は、そんな自由と責任を、制度の使い方にも込めています。
まとめ
エンジニアにとって、家で仕事をすることは現実的な選択肢のひとつです。通勤時間がなくなり、住む場所を選べる。暮らしとの融通も利きやすくなる。
一方で、雑談や人の気配、自然に身体を動かす機会は失われやすくなります。だから、家で働くことは「楽になること」と同じではありません。
自分で考えて、自分で選び、自分の仕事に向き合うことが、家で働くためには欠かせません。
当社はフルリモートという制度があるだけではなく、その自由を自分の生き方につなげられる環境をつくっています。
子どもの声が入っても、朝のコーヒーの匂いがしなくても、画面の向こうにはちゃんと仲間がいます。
どこで、どんなふうに仕事をするか、自分の手で探してみませんか。
